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掲載日時: 2000-4-23 15:00:00 (102040 アクセス)

1.日本のNPOについて
NPOのあるべき精神:制度のまえに組織・活動ありき日本のNPO実際は純粋に民間ではない。官庁の許可、監督を受けている。
∴日本のNPOは制度の桎梏にとらわれている。大原美術館は許可外のことをやっている。規模の小さいNPOではできない。

2.地方のパワーについて
◇日本の地方には歴史の面影残っている
地方には固有の歴史がある吉備:吉備彦 吉備平定のために派遣された司令官古墳の全長350m 吉備の王様はそれだけの力あった! …今から30年前までの解釈しかし造り山古墳(米子 壁画:白鳳時代)の方が古墳を造った時期早かった。現在は地方それぞれの歴史を見直している時期。


◇倉敷はどうか?
・かつて天領であった。
∴大名がいない。警察力がない。代官所の代官は善政をしないとやってゆけない(Build-in Stabilizer)備前岡山 池田藩姫路本家 善政
・13ファミリー 地主資本が支配税金安い。商人が流れ込む。
・天領デモクラシー



◇京都はどうか?
・地方のチャンピオンになれる
地方のチャンピオンになってほしい。東京覇権主義に唯一対抗できる。
・大阪ミニ覇権主義やっている。地方のチャンピオンにはなれない。
・京都は文化だけでなく、総合評価でも大阪よりも位は上!(cf. 伏見に銀座ある)



◇地方主権の時代
・来るべき明治維新に備え、地方独自の経済、社会システムをつくっていたよって明治維新(中央集権化)で全てはなくならなかった!
・首都は過去に2度歴史を捨てた。by梅棹忠夫
1回目:明治維新 幕藩体制の否定 歴史を捨て去る
2回目:第2次世界大戦
しかし地方では歴史・文化は脈々と生き続けている。地方は今こそ怒らなければいけない。
・地方こそが日本再生のカギを握っている。文化の蓄積地方にあり。

3.大原孫三郎と美術館
◇大原孫三郎
・大原美術館を始め様々な施設を設立。始めは福利厚生施設からスタート
倉敷病院
倉敷労働科学研究所
大原美術館
大原社会問題研究所
大原農業研研究所

・人を信頼したらとことん信じ込んでお金を貸す画家児島虎次郎に欧州で絵を買わせる
最初の絵:台形アマン・ジャンの絵日本人のまなざしで絵を選ぶ。1枚だけ他人が選んだ絵がある。 モネ:睡蓮の絵


◇美術館
・美術館:国威発揚のための手段 例)ナポレオン 略奪美術館
・アメリカの美術館
例)MOMA 新館建設計画中展示の仕方が革命的新たなロマンを模索中 例)ポールゲッティ美術館

・それに比べて日本の美術館は… 特に公立美術館はひどい!地方議会をなんとかすべき美術館の予算作成にも県議会の認可が必要。


4.まとめ
・新たなNPOだけでなく既存のNPO(財団法人 社団法人)も同様に真剣に考えなければならない。
・純粋なNPOパワーを引き出すには政府の許可を廃さねばいかないそのためにも民間NPOはlegitimacyが必要。きちんとしたガバナンスの体制をつくるべき。モラールコンシャスのある経営をすべき。
・地方分権ではない。地方主権を目指せ!


掲載日時: 2000-4-8 14:58:00 (78449 アクセス)

2000年4月23日(日)14:00から
◆◇◆社会インフラ整備にみる民の活力◆◇◆
●企画趣旨
PFI(Private Financial Initiative)が今話題になっています。それは、既に江戸時代に京都の角倉家の河川開削工事として実践されています。また、明治政府の学校令に先立つこと3年、1868年京都市内で一斉に、地域住民の中から土地や資金を拠出し合って64校の小学校が造られました。京都では、民の活力と自治意識の高さで社会インフラ整備がなされてきたといっても過言ではありません。また、各地でも、民主導で、まちづくりは行われてきました。そこで、歴史的なタイムスパンの中で民の活力を再発見し、21世紀へつなげるヒントを得ることを目的に、この研究会を開催します。

会場となる「茂庵」は、大正時代吉田山山頂に一個人により築かれた森を含む広大な敷地の茶苑です。神楽岡(吉田山)の上、アーティストが数多く住む路地の石段を登りつめたところに有ります。町の雑踏が嘘のような山庭をお楽しみください。

日頃のbusyモードをリラックスモードに切り替えて、歩きやすい靴で、研究会が始まる前、ぜひ散策の時間をお取りください。昼下がりから夕刻へ、時の変化を楽しみながらの研究会です。夕刻肌寒くなるかも知れませんので、カーディガンなどの用意も忘れずに。

京都資料例
http://www.asahi-net.or.jp/~kn9a-myby/kentiku3/gakkou/meirin2.html
http://member.nifty.ne.jp/chuta/31139.htm
http://www.hi-ho.ne.jp/kyoto/takasegawa.html
http://www.joho-kyoto.or.jp/mediastation/hito/index.html
大原家関連及び倉敷市資料例
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/nk/clmnindx.htm
http://www.infocr.co.jp/hometown/kurashik/hito.html
http://member.nifty.ne.jp/popnpoll/Discours/ohhara_info.htm
http://www.lucksnet.or.jp/renkeijiku/sankai/boka01.htm
http://www.kawasaki-m.ac.jp/mw/sub/class/bacha/gai/ohara.html
http://www.infocr.co.jp/hometown/kurashik/midoko.html

●日時:4月23日(日) 午後2時から4時半
●会場:京都・神楽岡 「茂庵」 京都市左京区吉田神楽岡町8(吉田山山頂) 
      ■茂庵への行き方   http://member.nifty.ne.jp/nishi/artmkt/access.html
(吉田山山頂 吉田神社ではありませんのでお間違えのないように。)
京都市左京区吉田神楽岡町8   TEL/FAX: 075-761-2100 
●スピーカー
玉川雄司氏 (きょうとNPOセンター常務理事、京都シルバリング代表幹事)
1953年から1989年まで、医療法人京都南病院勤務、事務局長を経て副理事長。現在同病院顧問。1992年より社会福祉法人健光園理事長、(社団法人)京都ボランティ協会常務理事、特定非営利法人きょうとNPOセンター常務理事、京都シルバリング代表等、ボランティア・NPO活動を積極的に展開している。著書に、「遠くない定年近くない老後」(ミネルバ書房)、「新時代が求める医療人の心得」(日本医療企画)、「病医院の防災対策」他、多数。現在京都の民の力に関して、執筆中。

大原謙一郎氏 (大原美術館理事長、倉敷芸術科学大学客員教授)
東京大学経済学部卒業、エール大学大学院経済学部博士課程修了、倉敷レイヨン(現クラレ)入社、福社長を経て、1990−1998年、中国銀行副頭取。1991年より財団法人大原美術館理事長を経て現在にいたる。大原美術館の他、財団法人倉敷中央病院、財団法人倉敷考古館、財団法人大原奨農会等理事長として数多くの非営利法人の経営に携わっている。

●進行
14:00  開会の辞、スピーカー紹介
14:10  玉川氏 「民の力は京都発」
15:10  大原氏 「民の力 倉敷の場合」(仮題)
16:10  質疑応答
16:30  終了
終了後、懇親会(2000円〜3000円程度自己負担)
●参加費
SCCJ会員 1500円 非会員 3,000円 学生無料
●参加定員 30名
●申込み: asano@sccj.com まで


掲載日時: 2000-3-15 14:58:00 (103878 アクセス)

「営業新時代を拓くナレッジ・マネジメント」と題し、経営コンサルタントの太田秀一氏によるCRM講座が、15日デジタルスクールNeoで開かれた。

太田氏によるとe-businessには、コスト削減のための「守りの情報化」と売上拡大のための「攻めの情報化」があり、今回の講座内容となったCRM(Customer Relationship Management)は後者に関係する。CRMの核となるのは、マーケティング、セールス、サービスの3部門がどれだけ「相互連携」でき、「個別対応」できているかである。両者のうち太田氏が重視しているのは「相互連携」(integration)だ。これがしっかりしていないと部門間の矛盾やすれ違いを招き、結果として顧客の信用を失い、利益が上がらないということになる。具体的な対応策として、3部門がそれぞれ日誌をHPで公開し、情報の共有化を図るということなどが挙げられた。

またCRMの主要論点として、CR(Customer Results)=「顧客成果」の解説があった。CS(Customer Satisfaction)=「顧客満足」については以前から述べられていたが、CRMはそれだけでなく「顧客成果」にまで視野を広げた、CRM=CS+CR というものを目指している。例えば、ある顧客がパーティードレスを買いそのドレスに満足しているといういことはCSの段階だが、その顧客が実際にそのドレスをパーティーに着て行き、ドレスのおかげで目立ち友人が増えたという「結果」が出ることがCRである。そのためには、ドレスと共にアクセサリーも販売するなどの工夫が必要である。これからの経営はこのCRまで考慮に入れたものにしていかなければならないという。

そしてCRMを実現するには顧客の「選定・獲得・維持・育成」が必要で、これには上記の「個別対応」が有効となり、その手段としてコンピュータを駆使すべきだということだ。コンピュータのソフト選びも重要となる。今まではデータ・分析など「定量」的な情報に頼ってきたが、実際に共有したい情報は「定性」的なものが大半で、それを汲み取ることのできるソフトが必要となる。言うなれば「言語密着型」のソフトであり、単語のみの検索だけでなく、同義語・連想検索、文章による文章検索ができるものが良いそうだ。

このCRMが出現した背景として、日本でもKM(Knowledge management)が盛り上がりを見せているということがある。KMによる大きな経済効果が「数字」で出ていると言われているためであろう。しかしKMは総論的なものであり、成果を生むのは「総論ではなく各論」ということで、その各論となるCRMが注目を集めだしている。CRMはこれからの経営には必然的なものになってくるということだ。

会場には会社帰りといった人が多かったが中には学生も参加しており、時々相づちをうちながら皆熱心に聴き入っていた。休憩時間には太田氏に質問する姿も見られ、CRMに対する関心の高さが窺われた。


掲載日時: 2000-3-1 14:55:00 (112509 アクセス)

2000年3月15日(水)18:00から
◆◇◆「CRM (Customer Relationship Management)◆◇◆
 寒さの中にも、春が見えてきましたね。今回はナレッジ・マネジメントやCRMに関して第一人者の太田秀一さんとナレッジ・マネジメントをふんだんに取り入れた「ビジネス プラネット里山」構想をお持ちの(株)サイバーネット竹井昭生さんをお招きします。ふるってご参加下さい。
3月15日までに太田さんのサイトでしっか り学習しておきましょう。
●会場
デジタルスクールNeo サロンにて  京都市中京区蛸薬師通烏丸西入る ヒライビル3F
(烏丸蛸薬師交差点、西へ100歩 南側です。)
●会費:SCCJapan会員 無料、非会員2000円、学生 無料
●懇親会費:実費 (2000円〜3000円程度)
●申込み: asano@sccj.com まで

◆◆「営業新時代を拓くナレッジ・マネジメント」「CRM (Customer Relationship Management)で効率数倍!」◆◆
太田秀一氏:経営コンサルタント, 米CRM協会公認CRMスペシャリスト http://www.CIO-cyber.com/pj/ec2/
★太田さんから
世に言うe-businessには、コスト削減のための「守りの情報化」と、売上拡大のための「攻めの情報化」の二面があり、うち後者が、今回、お話しするCRM(しーあーるえむ)です。その核は、第一にインテグレーション。インターネットを通じ、マーケティング、セールス、サービス部門はもとより、代理店やお客さんをも強連結します。そして第二にパーソナライゼーション。個々のお客さんに向けて最適化されたコミュニケーションを実現します。本講では、そのCRMの出現背景、定義、典型事例を略述するとともに、それを支える個別技術や方法論についても論及します。
★略歴 1984年、慶應義塾大学・経済学部卒。同年日本IBM入社。営業企画統括担当常務 取締役補佐を経て、1994年「情報化時代を牽引できるエグゼクティブの育成」のため独立して経営コンサルタントに。以後、ナレッジ・マネジメントとEコマースの2分野で活動。『プロセス・イノベーション』日経BP社、94年、翻訳レビュー、『企業を変えるKM&CRM革命』近刊(仮題)など、著作多数。
◆◆プラットフォームビジネス「ビジネス プラネット里山」構想◆◆
竹井昭生氏:(株)サイバーネット取締役社長
★竹井さんから
ひとつのビジネスモデルとして「ビジネスプラネット里山」構想を提案します。これは、私の40年にわたるビジネスマンとしての体験から21世紀はこんなビジネスモデルが動いたらと夢をかけてみたものです。現時点では私の人脈ネットワークを中心に動かしていますが、インターネット等の情報技術を組み合わせれば更なる大きな展開が可能になると思案苦悶中です。多くの人の智恵を拝借し構想を確立したいと思っています。
★略歴 
1961年京都大学大学院修士過程修了。同年日立造船(株)入社。人事、教育、総合企画部を経て教育部長。1989年同社退社。(有)経営工学研究所 所長就任。1995年から1996年にかけてザックパックの旅で世界のマーケットを探訪する。シリコンバレーで事業のヒントを得る。1997年(株)サイバーネット設立。代表取締役就任、現在に至る。


掲載日時: 2000-2-12 14:53:00 (100486 アクセス)

 20世紀の最後10年間は「日本経済の失われた10年」と言われます。低迷を続ける日本経済。一体何が日本の景気回復を遅らせているのでしょうか。

 私は、日本は「次のパラダイム」に乗り損なってしまったと考えています。「通信」「金融」「教育」。この3つの要素についてアメリカと日本を比較してみるとよく分かります。

 1970年代、アメリカは経済政策の失敗を打開するために通信と金融に関する大革命を行いました。通信分野では大幅な規制緩和が進められ、通信技術が急速に発展しました。80年代には国防省にインターネットの前衛となるシステムが生まれ、早い時期から家庭用コンピュータにおいて高速大量通信が可能になりました。同じ時期に日本は何をしていたかと言うと、ようやく電電の民営化に取りかかり始めていました。しかし完全な民営化にはほど遠く、通信技術の発達・普及においてアメリカに大きな後れをとってしまいました。

 次に金融についてです。アメリカでは1970年代、銀行が証券業を兼任することを禁止したグラス・スティーガル法が廃止されました。一時は大混乱となりましたが、その中で新しい手法が次々と生まれ、根づいていきました。金融の世界に一番大きな影響を与えたのがMMF(Money Management Fund)の登場です。これにより、一部の機関投資家にしか許されていなかった投資が一般の人にも開放され、人々の投資に関する知識水準が大幅に向上しました。同じ時期日本はバブル絶頂期で、「何もしなくても儲かる」状況が続いたためビジネスに対する感覚が次第にボケていきました。

 最後は教育です。アメリカは1970年代の早い時期に教育改革に取り組み始めました。従来の自由放任教育の欠点に気付き、「ビジネス教育」を取り入れ始めたのです。日本ではこの時期「何でも一通り出来るゼネラリスト型人間」が必要とされたため、ビジネスを学ぶはずの商業大学・高校は次々と普通科・帝国大型に移行していきました。結果、ビジネス手法に関して独創的な人間が「構造的に」生まれない仕組みになってしまいました。

 「通信」「金融」「教育」。この3つの改革が相乗効果となって今のアメリカの好景気があります。日本がバブルで浮かれている間にアメリカは必死になって勉強していました。同国が次のパラダイムにいち早く進むことが出来た最大の要因はここにあります。

 今、世界は「資本主義」経済から「知識主義」経済に向かいつつあります。勝ち残るのは資本家ではなく、知識をもつ者。その知識とは「Business Knowledge」に他なりません。インターネットでモノが簡単に調達できるようになった今、ビジネスの成功は資本ではなくその「手法」にかかっています。顧客のニーズをうまく掴む手法を思いつきさえすれば、例え資本をもっていなくても大成功を収めることが不可能ではないのです。残念ながらこの「知識」において、日本はアメリカとは比較にならないほど低い水準にいます。

 「資本主義」から「知識主義」へ。この傾向を私は「原始資本主義経済への回帰」と呼んでいます。ベンチャーや自営業、これは江戸時代には当たり前に見られていたものだからです。日本人は集団主義だとよく言われますが、それは違います。江戸時代、日本では公家商人や町衆が「自主独立」をモットーとしていきいきと生活していました。私達は今一度、この江戸時代の個人主義を見直すべき時期にきているのではないでしょうか。

 個人主義を支え、「知識主義」経済を生き抜く独創的な人間を増やす。そのために今日本に必要なのは「ビジネス教育」です。ベンチャーや自営業に取り組もうとしている人達にビジネス教育を施す環境を整える必要があります。

 時間がかかっても何とか「ビジネス教育」を浸透させ、「個人主義」を取り戻す。それが失われた10年を取り戻し、次のパラダイムへシフトする力の源泉となるのではないでしょうか。


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